詩人:ボクは毎晩この公園を通ると、どのベンチもアベックで満員なのを見て安心するんだ……。ボクは足音をひそめて通り過ぎる。疲れていて、ときにはインスピレーションにかられてきて、ここに座りたいと思っても、遠慮する……。それがいつの晩からか、お婆さんが……。

老婆:わかった、ここはあんたの、商売の縄張りなんだね……?

詩人:え……?

老婆:あんたの詩のタネあさりの縄張りなんだね……。

詩人:(立って)よしてくれ……。