音楽が消えると、月明かりが入る。早朝の五時。空はまだ暗い。誰もいない。
玄関の扉が開き、トムが現れる。酔っている。ドアの鍵を出そうとポケットをまさぐって、鍵を出し、それをドアに差し込もうとして、滑り落とす。しばらくドアをガチャガチャやる。が、あきらめて、舌打ちをし、鍵をしゃがんで探し出す――
燭台を持って、ローラが現れる。