魔女:テーブルのキズまで、あの時のまま……。これは、あなたがナイフでつけたものですよ……

猫男:ええ、お誕生日のお祝に、伯爵からいただいたナイフです……。もう、どこかへいってしまいましたが……。

大男:砂糖がまだ残っている……。すっかりほこりをかぶって……。(何か小さなものを拾いあげて)これを覚えているかい……?

執事:くるみのかけらです……。あなたは、手で割りましたよ、くるみを……。

看護婦:奥方様のティーカップに、飲みの残しのお茶のかすが、まだそのままこびりついております……。

伯爵:いつもだったよ……。あいつはいつも、最後の一口を残すんだ……。もったいないと言ってね……。