ペリクリーズ
ああ、いとしいおまえ。
恐ろしい出産だったろう。
灯りもなく、火の気もなく
むきだしの自然にさらされて、
そして今度は、弔う時間もないままに
裸で海に沈むのだ。
墓石や灯明のかわりには
おまえの体を貝殻が包むだろう、
頭上では鯨が潮を吹き
海鳴りが渡るだろう。