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ボクが生まれたこの島の海を
ボクはどれくらい知っているんだろう?
とビギンが歌う。沖縄のことを歌う。
沖縄の人々からボクが学んだことは、人は何に支えられて生きているかということだ。
ボクはここにいる。けど、ここにいない。
海はあり、山はある。
けど、問題はここにないということなのだ。ここにはないのだ。
風邪をひいて一日寝ていた。
またまたたくさんの夢を見た。
夢がなだらかにどこかへとボクをいざなってゆく。
ここではないどこかへ。
でもボクはここにいるのだ。この東京に。
たとえ南海の孤島に行こうと、海辺で魚を採って暮そうと、
この世界に東京があることは、もうボクの魂に抜きがたいことになってしまった。なんだか質の悪い、魅惑的な女に引っ掛かってしまったようだな。
ここにいて、ここではないどこかを想うこと。
自分とは違う、遠い世界のことを想うこと。
いまのボクの安らぎと、苦悩とはそんなところにある。
物をつくる理由はそんなところにある。
楽園はいつかは失われてゆく。
失われてゆくことをきちんと見つめていること。
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