|
予告された宣告のように、ケイコは第2週目に入る。 しかし、Kのテンションの低さは気になる。あれでは後輩身分のRやAにしめしがつかねえ! ふたたび、「摺り足」のような、Nの「歩行」のレッスン。2度目というのは不思議だ。一度目は悲劇だが、二度目は喜劇になる、といったのはマルクスだが、この練習の二度目は、悲劇的でもあり、喜劇的でもあった。前回を「経験」した人たちには、じつにしっくりと動きがなじんで来た気がする。が、一度目を知らないで、一度目じゃないところから参加した人間は、一度目でも二度目でもない宙ぶらりんな立場に置かれてしまう。 軍隊を持たない「国家」など、ほかにはないのだから……。 しかし、こんなことを言ってしまうと、人はボクを右翼的だと思うだろう。能や狂言なんて、日本の伝統を取り扱おうとしてるし。しかし、ボクはぜんぜん日本なんてどうでもいいのだ。ただ、チェーホフと同じょうに、能や狂言が面白いから遊んでみるだけなのだ。 ああ、この日誌は事実だけを書くはずなのに……! 今日は、I.M.氏の初登板だったので、彼の出番をなぞるように読んだ。やはり役者として実際的な感覚を持った人である。こういう人といっしょに仕事をするのは初めてなので、楽しみだ。 『葵上』のMとNのアンサンブルは面白かった。彼女らはお互いを尊敬している。どこかでなにかをハズスことはないように思う。役割分担をハッキリさせて、一つの心情を共有するようになればきっと面白くなると思う。 それにRのノリも前向きになってきた。外の舞台で芝居をするには、LABO! はちょっと独特の時間感覚をもっているかもしれないが、その時間の「意味」をわかってくれればと思う。まあ、この公演の終わる頃には……。 まるで、ひとつひとつパーツをはめ込んでいくジグソーパズルのように、集団が出来上がっていく。まだ完成された後の「絵」は見えない。しかし、それまでの過程が「ソライロノハナ」という物語であり、客はそれを楽しむのだ。 春よ、来い!
|